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ローコストに徹底した「介護付有料老人ホーム｣　

デイサービス施設に引き続き、同事業所の介護付有料老人ホーム施設の計画です。

 

鉄骨３階建て、延べ床面積2,321.84㎡の建物には５３室の個室やリビング、さらに大集会場も完備されています。 今回の計画では、施設運営の予算バランスから、ローコストでの計画が絶対条件であり、その要素がそのまま、デザインのコンセプトとなりました。

 

ローコストの為に、できるだけ作業効率を上げる要素として、同一の素材や同一の工法を用い、「繰り返し」となるようなデザインとしました。 プラン的には、施設の動線計画を綿密に計画し、さらにお年寄りに優しい、バリアフリーを積極的に取り入れています。

 

外観的には、同じく「繰り返し」のデザインを踏襲しつつ窓の配列を調整したり、一般的なＡＬＣ外壁を採用しているにもかかわらず、ハイグレードなプレキャスト・コンクリート・ウォールのように見せるなど、工法にも努力・研究をしました。

多くの人が、リーズナブルなお値段で、快適に過ごせる施設となりました。

　

2010年6月に開設した『介護付き有料老人ホーム　四つ葉のクローバー』は運営規模が大きい事や、100年に一度といわれる金融情勢も踏まえ、開設するまでには紆余曲折がありました。太田様には様々な面で大変迷惑を掛けることもあったと思いますが、その様な状態にもかかわらず、真摯に対応していただき本当にありがとうございました。 太田様には、以前もデイサービスの設計をお願いしたこともあり、デザインに関しての実力は十分理解していましたが、今回はグレードが上ってしまうデザインの良さよりも、工事予算の調整・節約を優先させる注文させて頂きました。 なぜなら、工事費用は事業費の中で最も大きなウエイトを占め、入居される方のご利用者様の利用金額にも大きく反映されるからです。 そこで、弊社の信念である、「多くの皆様に広く愛され、いつまでもお使い頂ける施設」とする為には、何としても工事費用を下げ、お客様の負担を出来るかぎり抑えることが、必須条件であり、第一に考えることでした。 何度となく、太田様には、施工業者様に掛け合って頂き、計画通りの予算の範囲内に納めることが出来ました。 おかげ様で、県下ではかなり利用者負担金額が低い施設となり、開設して2ヶ月で50床あるお部屋に、ほぼ入居して頂くことが出来きています。 このように、その時々の社会情勢にあった経営をやっていかざるを得ない中で、厳しい予算取りであろうと、何とかそこにデザイン性を入れてくださり、いわゆる「安かろ、悪かろ」ではなく、ローコストなりの見栄え良いデザインをして下さった太田様には、本当に感謝しています。 最初の打ち合わせから約２年以上経ちましたが、今回の竣工に際し改めて感謝の念を、文面でお伝えさせて頂きます。 これからもよろしくお願いいたします。 奈良県宇陀市　㈱クローバー　代表取締役　辻村様

所在地 奈良県宇陀市 構造 鉄骨造　３階建て 延床面積 ２３２８．６４㎡ 主要用途 社会福祉施設